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春日部市郷土資料館は平成2年7月に開館した郷土春日部の歴史と文化を紹介する施設です。

TEL. 048-763-2455

〒344-0062 埼玉県春日部市粕壁東3-2-15

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資料情報

  • 資料名:内牧塚内4号墳出土人物埴輪(うちまきつかないよんごうふんしゅつどじんぶつはにわ)
  • 年代:6世紀中頃
  • 法量:24×16cm
  • 種別:考古資料
  • 収蔵番号等:常設展示

解説

 この埴輪は、古代の男性をかたどった人物埴輪です。頭部の中央から左右に髪を分け、耳の横に美豆良(みずら)を下げ、首には飾りの玉が垂らされ、耳は円孔で表現されています。顔の部分にはわずかに赤い模様(朱彩)がみえます。
 埴輪は、内牧にある東西約20メートル、南北約10メートル、高さ約2メートルほどの円墳(内牧塚内4号墳)から出土したものです。4号墳は6世紀中頃に造られたと推定され、人物埴輪のほか、粘土槨やガラスの小玉や鉄の直刀、鉄鏃(てつぞく、鉄の矢じり)、円筒埴輪なども出土し、出土遺物は春日部市指定有形文化財となっています。
 円筒埴輪は、武蔵地方でよくみられる赤褐色のものと、下総地方でよくみられる黄褐色もしくは褐色のものの2系統あり、ここに埋葬されたのは、武蔵・下総両地方と交流をもった人物と考えられています。
内牧地区には、4号墳を含め、古墳時代後期(6世紀中後期)に造られた小規模な墳丘が20基以上確認され、内牧塚内古墳群と呼ばれています。

語注

  • 埴輪(はにわ) :古墳(土を高く盛り上げて造った古代の墓。古墳がある地域の豪族や有力者が造った。)に立て並べた日本固有の焼き物。
  • 墳丘(ふんきゅう): 墳墓として土を盛って造られた小高い丘。
  • 形象埴輪(けいしょうはにわ) :人や動物、家屋の形をかたどる埴輪。
  • 円筒埴輪(えんとうはにわ) :円筒形の埴輪。長方形や三角形、円形などの穴が空いていることがある。
  • 粘土槨(ねんどかく): 古代の埋葬施設の一種。木棺の周囲を粘土で覆ったもの。
  • 武蔵(むさし): 古代に存在した国の名前。今の東京都、埼玉県、神奈川県の東部にあたる。
  • 下総(しもうさ) :古代に存在した国の名前。今の千葉県北部にあたる。
  • 古墳時代(こふんじだい): 弥生時代に続く時代で、三世紀後半〜七世紀の間のこと。
  • 美豆良(みずら): 古代の男性の髪の結い方。髪を中央から左右に分け、両耳の辺りで輪状に束ね結んだもの。六〜七世紀までは成人男子の髪型であり、平安時代以降は主に少年の髪型である。
  • 円孔(えんこう) :丸い穴のこと。
  • 耳環(じかん): みみわとも。耳飾りの一つで、耳たぶに垂らして飾りとする輪。イヤリング。

参考資料

  • 春日部市郷土資料館編 『古墳時代の祈り 〜内牧塚内古墳群と武蔵・下総の埴輪〜』 春日部市郷土資料館 2012年7月
  • 春日部市教育委員会編 『春日部市史 第1巻考古資料編』春日部市教育委員会 1998年
  • 春日部市教育委員会編 『春日部市史 第6巻通史編T』 春日部市教育委員会 1998年
  • 塩野博 『埼玉の古墳 北埼玉・南埼玉・北葛飾』 さきたま出版会 2004年9月
  • 日本史広辞典編集委員会編 『日本史広辞典』 山川出版社 1997年10月
  • 朝尾直弘、宇野俊一、田中琢編『角川新訂日本史辞典』 角川学芸出版 1997年4月
(このページの製作者 平成26年度博物館実習生・高島拓也)
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春日部市郷土資料館

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